第93話 お客さんとの距離を縮める情報発信

先週のコラム第92話で【接近戦】が、地域密着のお店が強みを発揮できるカギだというお話をしました。

そこで今回は【接近戦】の核ともいえる、お客さんとの距離を縮める情報発信について、成果の出ているお店を紹介していきたいと思います。

今は、お店での接客は何かと難しいものがあります。ランチやテイクアウトではお客さんに話しかける時間はほぼありません。また、夜は夜でそもそもお客さんが少なかったり、マスク越しでの会話のもどかしさや、話しかけられたくないお客さんもいらっしゃいます。

ですから、「お店に来ていない時にお客さんにいかに情報を伝える(接客する)か」が今まで以上に重要になってきました。

しかし、せっかくお客さんとの距離を縮めようと、DM、ニュースレター、メルマガ、ブログ、あるいは各種SNS等で、がんばって情報発信しても効果がイマイチというケースが少なくありません。

新メニューのアピール、キャンペーン告知、お得なクーポン、ばかりでは、お客さんとの距離はなかなか縮まらないものです。

ということで、具体例を見ていきましょう

東京下町のビストロのメルマガ

このお店の情報発信は週刊のPCメルマガです。Facebookも一応やっていらっしゃいますが、メインはメルマガ。

2019年の12月にメルマガの配信を開始。コロナの感染が拡大する少し前に、定期的な情報発信を始めていただけたのはいいタイミングだったと思います。

発信者の名前を名乗る
売り込みばかりしない
お店の“奥”の話をする 等々

以前このコラムでもご紹介した「好反応DMの7原則」を守って書いていただいています。※DM7原則の詳細は コラム第4話 をご参照ください

以下、抜粋して転載(創刊の頃の号)

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土屋さん

こんにちは!○○(店名)の××(名前)です。
今日は私の子供の頃の将来の夢を少し聞いてください!
将来調理師になるか?それとも犬の訓練士になるか?
子供の時にテレビで料理天国という番組があったんですが知っていますか?

あの番組を毎週見ていてコック服を着た料理人がかっこよく将来料理人になりたいと思ったんですよね~ あと包丁人味平という漫画も後押ししました。(笑)

その一方で小さい頃から犬が大好きだったんです。
~中略~
それでは今日も良い一日でありますように!

長文読んでいただきありがとうございます。

             ○○(店名)  ××(名前)

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その後も、見習い時代の苦労話、念願の開業エピソード、ペットの事などなど、お店の歴史やオーナーの人柄が伝わってくるお話の連続で、書き手の人間味というか、あたたかさが伝わってくるメルマガです。

コロナが落ち着いてきた最近は、イートイン客が順調に戻ってきて、今は予約で満席になる日も少なくないお店です。

もう1軒ご紹介します。

名古屋のカフェ(LINE)

以下抜粋して転載

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×月×日は店長○○の誕生日
そこでちょっとですがお得なクーポンをプレゼント
×月末日まで利用できるので40歳になった店長を見に来てください(^^)

━━━━━━━━━━━━━━
お持ち帰り・デリバリーも
  まだまだ受付中

ご予約がお待たせせずに
渡せると人気です♪
ご予約お待ちしております!
https://
ご来店お待ちしてます
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感染予防対策を引き続き行っております。
ご協力お願いいたします。

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LINEのメッセージなので、簡潔な文章ですが、中々個性的ではないでしょうか。

『お店の周年祭に来てください』は普通ですが、

『店長(店主)の誕生日だから顔を見に来てね』なんて言われたらどうでしょう?

店長(店主)との距離がぐっと近くなった気がして、お店に足を運びたくなると思います。私も地域密着のお店(特に個人店)にはお勧めしていますが、周年祭より反応がいいというご報告もいただいてます。

LINE活用のお店が急増し、最近では週に1回のメッセージ配信でも離脱者が出るとも言われている中、このお店はLINEの“友だち”ともいい関係を築けているため、離脱者に悩むことはないそうです。

コロナ禍もなんのその、ファンに支えられて10年以上続いている個人店です。

今回2例紹介しましたが、ブログでも、Facebookでも、インスタでも“お客さんとの距離を縮める”内容や伝え方で【接近戦】に持ち込んでいる地域密着のお店は成果が出ています。


【土屋先生からの一言】

かっこいい文章は不要、どんなツールを使うかもほぼ関係ありません。かしこまらず、素直な気持ちで発信していただけば◎。

あなたのお店ならではの【接近戦】でお客さんとの距離を縮めていただければと思います。


このコラムへのご意見、ご感想などをお待ちしております。

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または、味守りプロジェクトHPまで