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第28話 飲食店の繁盛に欠かせないものとは?
新型コロナウィルスの感染拡大による、飲食店への影響が全国に広がって約1年が経とうとしています。この間、オンライン中心に各地の様々な業種業態の飲食店さんのお話を聞き、アドバイスもさせていただきました。
そこで見えてきたのは、業種や地域によって差があるとはいえ、健闘しているお店と苦戦しているお店に、ある明確な違いが存在することでした。
それは、私が15年以上前から提唱してきた、飲食店の繁盛に欠かせない“3つの価値”を意識して取り組んでいただいているかどうか、という点だったのです。
ということで今回は、今時の飲食店さんの繁盛に欠かせない“3つの価値”についてお話していきたいと思います。
商売の根本原理って?
まずは質問です。ビジネスとか商売の根本原理っていったい何でしょうか?
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それは、「価値 」 と 「価値 」 の交換 です
あなたのお店でも日々、料理、接客といった「価値」と、お金という「価値」を交換されていますよね。これって実は貨幣が流通するずっと前、それこそ原始時代から存在しました。物々交換という形で。
世の中のビジネスがどれほど複雑になっても、この根本原理は変わりません。
商売の根本原理は“価値”と“価値”の交換
これは頭の隅でいいので覚えておいてください。
ですので、今時の飲食店に必要な価値をしっかり理解して、その価値を上げていけば、必ず繁盛店・人気店になれるというわけです。
今時の飲食店に必要な“3つの価値”
まず1つ目の価値は【基本価値】
これは商品そのものの価値のこと。つまり、飲食店でいえば料理です。美味しいお店は繁盛の第一歩、基本中の基本といったところですね。
そして2つ目は【周辺価値】
商品そのものではないですが、あなたのお店や商品がお客さんに選ばれやすくする価値です。飲食店の場合、その最大の要素は、接客。味や値段が同じくらいなら、感じがいいところ、対応がいいお店を選ぶのではないでしょうか。
また、個室があるとか、掘りごたつ席があるとか、夜景が綺麗といった、施設的な特徴や魅力などもこの【周辺価値】に入ります。
で、昔はここまで良かったんです。(厳密にいえば1990年代後半までは)
美味しい料理と、心のこもった接客をしていれば、お客さんは定着し、浮気されることもそうそうありませんでした。また、お店側が意識して仕掛けなくても、自然と口コミが広がっていって、新しいお客さんも増えたものです。
しかし、現代は情報洪水です。お客さんは、どのお店や商品が本当にいいのか、わからなく、そして選べなくなってしまっている・・・
その結果、美味しく(【基本価値】)て、感じがいい(【周辺価値】)だけでは、なかなか繁盛しにくい。という状況があちこちで起こってくるようになりました。
そして、今時の繁盛店に備わっているもう一つの価値が
【情報価値】
【情報価値】とはいわば、商品やお店への期待値をアップさせる価値のこと。
あまり聞きなれない言葉かと思いますが、要は「お店の名前を見たり聞いたりした時に、ある一定のイメージ(もちろん良いイメージ)が湧く人が、どのくらいいるのか?」ということです。お店のブランド力・知名度といってもいいでしょう。新規顧客の集客と、再来店率のアップに非常にパワーを発揮する価値です。
ちなみに先週と先々週のコラムで、2回にわたってご紹介した「昨年すべての月で前年売上を上回った、栃木のビストロ」もまさに“3つの価値”が備わっていたし、高める努力をしていたお店だったのです。
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【土屋先生からの一言】
あなたのお店は、3つの価値をきちんと高めていますか?日々磨いていますか?
特にカギになるのが、第3の価値である【情報価値】。
しかし、料理や接客といった形あるものと違って、どう高めていけばいいかが、なかなかつかみにくく、ついつい後回しになりがちです。
【情報価値】こそが21世紀のお店選びのカギを握っているにもかかわらず・・・
そこで私は。地域に根ざした飲食店さん約400軒からヒアリングした結果をふまえ【情報価値】の高め方を発見しました。
それが、飲食店繁盛の二大法則である、
「お店のブランド化」と「お客さんとの定期的接触」
この二大法則こそが【情報価値】を高めるための具体的な手法なのです。
もし今あなたが悩んだり迷ったりされているなら、コラムの第1話から改めて読み返していただければと思います。
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