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第64話 これからの飲食店に求められるもの
緊急事態宣言が9/30で解除されました。さらに、飲食店の時短営業も10/25から沖縄を除く全国で解除に。東京、大阪で時短要請が解除されるのはおよそ1年ぶりとなります。
なお、11/1には沖縄の時短要請も解除されました。
まだ手放しでは喜べない状況ですが、大きな節目ですので、今回は「これからの飲食店に求められるもの」について私なりに書かせていただきます。
●人出は増えたけど・・・
まずは、人々の動きから見てみたいと思います。マスクや手洗いの日常化に始まり、外食自粛、移動の制限等々、昨年春頃から私たちの生活は大きな変化を強いられました。
総務省のデータによれば、昨年9月の調査で、テレワークは産業全体で、おととしの倍以上の47.5%に達しました。情報通信関連企業に限れば92.7%が導入済。「働き方改革」が新型コロナの感染拡大によって、一気に進んだことになります。
在宅勤務がこれだけ浸透し日常化してくると、昼も夜も家にいる事が普通、いわゆる「家飲み/家食べ」が当たり前になってきます。約1年半、このような生活スタイルを続けてきた私たちの行動が、いきなりコロナ前に戻るというものではありません。
また、コロナの脅威が完全に去ったわけではないので、全面解除といっても、まだ様子見という雰囲気も少なからずあります。
もちろん、外出は増えました。緊急事態宣言の解除から1週間後の10/8のデータでは、宣言期間中の平均と比べ、ほぼ全国的に人出が増加しています。(NHK調べ)
▽東京渋谷スクランブル交差点付近で日中+18%、夜間+62%
▽大阪梅田駅付近で日中+20%、夜間+52%
▽沖縄・那覇の県庁前駅付近で日中+23%、夜間+25%
さらに、10/25以降は時短営業もほぼ全国で解除になったことから、今後もこの傾向は続くでしょう。
しかし、いわゆる路上飲みは相変わらず多いようですし、テレワークの浸透で仕事仲間との帰りに一杯や、会社の忘新年会はまだ先行き不透明です。
●全面解除でお店は?
お店側にも悩みはあります。まず人手が足りません。緊急事態宣言中一時閉めていたお店ではスタッフが確保できず、再開を断念したお店もあります。
さらに、長引く客数減や時短営業の影響で、今お店に出ているスタッフも体力やスキルが落ちている方も少なくない。
あるワインバーの店長曰く、
「久々の宣言解除でお客さんがかなり増えたんですが、体力がおちてるのを実感しました。満席ってほどでもないのにバタバタで、終わったら片付けする気力もなかったです。段取り力も落ちてました。」こういう方結構あるのではないでしょうか?
そして、これが一番影響が大きいかもしれませんが、時短解除によって協力金の支給はなくなります。自力で黒字にしていかないといけません。
10月になってからお話を聞いている範囲では、週末は盛り上がったけど、平日はさっぱりというお店が多かったです。
●飲食店の魅力とは?
そもそも人はどんな時に外食するでしょう?
仕事終わりの一杯?大切な人とのデート?仲間との飲み会?
そういう楽しいひと時やストレス発散の機会を、私たちはこの1年半、我慢し、家飲みなどでしのいで(?)きました。結果、多くの方がそういう生活スタイルに慣れてきているのも事実です。
今時の、家飲み・家食べに慣れた人たちをお店に呼び戻すには、
あなたのお店でしか味わえない&実現できない“モノ”や“コト”があるかどうか!
だと思います。
あなたのお店ならではの料理
あなたのお店ならではの接客
あなたのお店ならではの雰囲気etc.
飲食店の原点というか、当たり前の事かもしれませんが、おうち とは明らかに違う“価値”があるお店にしか、お客さんは来てくれなくなるでしょう。
コロナ禍を体験してますますその傾向が強まってきました。
中でも、地域密着のお店にとって、大きな要素は
「人」
あなたやスタッフの“おもてなし力”が何より大切になってきます。
そしてもう一つ大事なのは、受け身ではだめだという事。情報をお店から発信して、来ていただく機会を増やしていかないといけません。
よほどのブランド店でもない限り、ただ待っていてもなかなかお客さんは戻ってこないでしょう。
リーマンショック後も東日本大震災後もそうでした。大きなダメージを負った後は必ず原点に帰ることが新たな第一歩のカギと言えます。
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【土屋先生からの一言】
色々お伝えしてきましたが、決して悲観する必要はありません。
「ある二つの事」を徹底すればお客さんはコロナ前、あるいはそれ以上に、あなたのお店に来ていただけるようになります。
それは、
【「○○ならあのお店」と言っていただけるお店を目指す】
【お客さんに、こまめな情報発信をしていく】
まさに、このコラムで一貫してお伝えしている【繁盛の二大法則】です。
原点に帰り、徹底して取り組んでいただく事が、お店を元気にする最も確実な方法だと私は考えます。
※二大法則って?という方はこのコラムを第1話からお読みくださいね
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