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第48話 あなただけをおもてなし!

前回のコラムで、ある程度顧客リストが集まってくると、“300人のリスト客”とか“1,500人のメール会員”といった、“数字”でお客さんをとらえがちになり、お客さんとの距離が中々縮まらないというお話をしました。

とはいえ「お客さん一人一人の事を考えたおもてなしとか情報発信ってどうすればいいの?」といった疑問やお悩みもおありの事と思います。

ということで今回は、「あなただけをおもてなし」の事例をいくつかご紹介したいと思います。

事例その1 まずは正攻法、高級鶏料理専門店の感動DM

このお店は、120人ほどの常連客向けに年5回ほどハガキDMを送っていましたが、実はこのはがきが凄い!何が凄いってレスポンスはほぼ50%!客単価1万円、一組平均2.5人というお店です。要はハガキDM120枚出すごとに150万円前後の売上を作っていたんです。

ではどんなDMなのか?スタイルは手書き。やはり手書きは強いです。といっても半分くらいは共通のお知らせなので、ご自身が手書きしたものをスキャンして印刷しています。(これでも手書きの効果は十分でます)

そして、1枚1枚手書きしているのは、後半部分とあて名面、ここはご主人自ら部屋にこもって正座して集中して書くのだとか。

写真はイメージです。

共通のお知らせ部分は、季節のあいさつや旬のメニュー紹介など至ってオーソドックスですが、後半は“あなただけ”メッセージになっています。ご主人は常連さん120人の食の好みや性格、趣味、さらには家族構成まで完璧に頭に入っているので、一人一人に寄り添ったメッセージが添えられていて、読み手の心に響きます。

この一人一人に向けたメッセージと、手書きということで、“あなただけ”感は抜群!これが好結果につながっていました。

ここまでじゃなくてもいいですが、最後の数行、一言でもいいのでその方だけに向けたメッセージを伝えていただけるとかなり違ってくると思います。

毎年の年賀状をチェックしていて、たとえ一言でも何かメッセージが書いてあるものは、印象に残りますよね。

また、あて名を手書きにするだけで、レスポンスは確実にアップしますので、お試しください。

その後、お付き合いのあったご主人はほどなくして引退され、息子さんに代替わり。私もご縁が切れました。

それから半年ほど経って、久しぶりにお店から送られてきたDMは、フルカラー印刷のハガキに宛名ラベルを貼ったものでした。手書きメッセージもありません。その後はハガキDMをやめて、携帯メルマガ~LINEの活用を始めたと聞いていましたが、詳細は不明です。

事例その2 大手企業でも気が利いてます お誕生日DM

まずはこちらをご覧ください。今年の私の誕生日に届いたバースデーメッセージです。※2分45秒ほどの動画です、音が出ます

いかがでしょうか?

これは、多くの既存客や見込み客に送っている、汎用のバースデーメッセージと思いますが、結構“あなただけ”感ありませんか?

ポイントは

・人が前面に出ていること(商品は一切出てこない)
・純粋にお祝いだけしていること(売り込み一切なし)

なお、誕生日当日朝に送られてきたことも好印象です

汎用メッセージでも、相手の気持ちにできるだけ寄り添えば、結構響くものになると思います。

事例その3  小料理屋のお通しが“あなただけ”メニューに!

多分これが、地域密着の飲食店さんで一番活用できるやり方だと思います。新メニューや新サービスを考える時や、DMのネタを考える時などもぜひ意識してやってみてください。効果あり!ですよ。

「私ね、その日ご予約いただいている常連さんの好きなものを、お通しにするんですよ。なので、毎日のお通しに悩むことはほとんどないんです。」

これ、とある人気小料理屋の女将さんの言葉です。

『今夜は〇〇さんの予約が入っているから、今日のお通しは、大好物の“芋の煮っころがし”にしよう』『今日は××さんたちのグループだから、イワシの南蛮漬けがいいかな』なんて感じで決めていくのだそうです。

そして、その“お通し”は〇〇さんや××さんだけでなく、ほかのお客さんにも大うけで「今日は俺のために考えてくれたの?」と言ってお代わりされる方もいるほど。

あなたのお店がオトクや便利さだけでお客さんとつながっているのでなければ、お客さん同士の価値観や趣味嗜好は結構近いと思います。

なので、誰か一人のためを思って考えたメニューが、多くのお客さんにとって“あなただけ”メニューになり得るんです。これは多くのお店で実証済み。ぜひお試しください。



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