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第26話 集客UP実況中継 今時の勝ち方・戦い方(前編)
今回は、このコロナ禍で多くのお店が苦戦を続ける中、2020年の売上がどの月も前年を上回ったという元気なお店のお話をしたいと思います。
2020年の売上がどの月も前年を上回ったお店の特徴
そのお店は栃木県某市にある席数20席ほどのビストロです。
2013年のオープン以来、毎年着実に業績を伸ばし、新型コロナウィルスの感染拡大で、業界全体が大きな影響を受けた昨年でさえ、前年超えを達成されました。
ミシュランの星がついているとか、テレビでよく見かける人気シェフのお店とか、創業明治〇年とかいった、特別なお店ではありません。
しかし、料理も雰囲気もそしてオーナーシェフも素晴らしいお店!
地元のグルメに愛されている名店です。
ではこのお店がコロナ禍の中、どうやってお店の業績を着実に積み上げてきたのか?久しぶりに電話でお話しさせていただきました。
電話でのコンサル実況中継~オーナ-シェフとのやりとり
土屋(以下、土)「コロナの影響はいつごろから始まりましたか?」
オーナーシェフ(以下、オ)「地方の小都市なので、最初はピンときませんでしたが、風向きが変わったのは、昨年の3月末“志村けん”さんが亡くなった時ですね。あれ以降、人の流れがガラッと変わりました。その後まもなく緊急事態宣言が出され、4月・5月のイートインのお客さんは激減。ランチはそれほどでもなかったのですが、夜はガラガラでした。」
土「その時はどうされましたか?」
オ「とにかく食べに来ていただけないので、テイクアウトに本気で取り組み始めました。それまでもランチ向けに一応やっていましたが、今回はメニューを増やし、夜のおつまみメニューなどもテイクアウトとして販売しました。
土「テイクアウトを本格的に始めた事を、どうやってお知らせしましたか?」
オ「まずは店前の看板にテイクアウトメニューを書いてアピールしました。
ただ、メインはお店のFacebookページでのお知らせです。反応は予想以上に良かったです。常連さん中心に多くの方が『テイクアウトのお知らせ見たよ』と言って買いに来てくださるようになりました。」
土屋先生によるお店が成功した要因の分析
【Point】
このお店のすごいところは、2013年4月のオープン以来、Facebookの投稿を定休日以外毎日欠かさず続けているという点!すっかりお店専用のメディアに育っており、お客さんとのコミュニケーションができているといって間違いありません。
※ほったらかしのページにいきなり投稿してもまず反応ありませんのであしからず(^^;
実際の投稿内容をご紹介します
投稿自体は結構シンプルです。日々の営業のあれこれや、料理、食材、ワインの話などを、売り込み臭を抑え、さらっと紹介していらっしゃいます。文字数も140文字程度とtwitter並み。写真は1点のみ。日々投稿していくうちに、今のスタイルが確立されてきたのだと思います。
いかがですか?プロ顔負けの写真とか、映えるメニューとか、感動ストーリーとか、面白コメントは必要ありません。「いいね!」していただけた方(いわばお店のファン&ファン予備軍)に、お店の“今”を毎日コツコツ知らせることが大切なんです。
ちなみにこのお店のFacebookページへの「いいね!」は1,300人ほど。比較的小規模な飲食店の場合、ページへの「いいね!」は1店舗で1,000が、ビジネスとして成り立つ最低ラインなので、数字としてもクリアしています。
5千とか1万とかいう超人気店とは違い、どこのお店でも取り組めば達成可能なレベルだと思います。私の知る限り、実際このぐらいの「いいね!」を獲得している飲食店さんは、Facebookに力を入れているお店なら結構いらっしゃいます。
Facebookに限らず、LINEでもメルマガでもブログでも、毎週あるいは毎日、投稿や配信を続けていると、必ず反応がよくなってきます。
まさに継続は力です。
ご主人曰く「続けてきてよかったと、今になってそう思えるようになりました。」と、しみじみおっしゃっていました。
とはいえ、テイクアウトのメニュー拡大だけでは、落ち込みを十分カバーできませんでした。そして、次にこのお店が打った手は・・・
長くなってきましたので、続きは来週とさせていただきます。お楽しみに!
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