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第5話 情報発信の3大ポイント
今回は、第4話でご紹介した【DMで好反応を得るための7原則】について、実際のお店のDMなどを紹介しながら解説する予定でしたが、情報発信をするうえで、もう一つ重要なことを先にお伝えしたいと思います。DMの事例紹介&解説は次回とさせてください。
この“3大ポイント”、DMはもちろん、接客時のトークから、各種広告・販促ツールのキャッチコピーなど、様々な場面で使える“基本”です。7原則と合わせて参考にしていただければと思います。
【情報発信の3大ポイント】
その1「客観性」
「当店の絶品料理をご堪能ください」とか「くつろぎの空間で癒されてください」なんてお店が発信しても、お客さんにはまず伝わりません。
例えば、魚料理が評判の居酒屋の大将がいくら“魚の目利き”が確かなことをアピールしても、大将をよく知るそのお店の常連でもない限り、単なる自慢にしか聞こえなくて『ふーん』で終わってしまうことが多いでしょう。
しかし『父親に連れられて5歳のころから市場に行き、40年以上魚を見てきました』といったように、数字やデータなどで実績を伝えると、お店や大将をよく知らない人でも反応が違ってくるものです。これが「客観性」。
もしどうしても具体的な数字や実績がない場合は、目利きがすごい!じゃなくて『魚博士とよく言われます』というように“人からの評価”として伝えると、結構伝わります。そういう言い方をされると、たとえ数字の裏付けがなくても、お客さんは納得してくれるものです。
その2「過去と未来を語る」
「キッチン〇〇は、本日オープン!」「秋の新メニュー、はじまりました!」「生ビール飲み放題祭りは明日まで!」etc.世の中は、今、今、今、の情報であふれかえっています。情報洪水の昨今、そういう情報の多くはスルーされていきます。
そこで、お店の“今”を伝えるだけでなく、
「創業30年の〇〇の歴史」や「店主の生い立ち」といった、“過去”や
「レストラン〇〇が目指すもの」「オーナーの夢」というような“未来”についても発信していけると、お店や経営者に興味を持ったり、共感してくれる方が増えるもの。結果、そのお店は記憶に残ります。
その3「専門用語はNG」
普段何気なく使っている言葉が実は業界用語で、お客さんには意味が伝わっていないことが意外にあります。料理名などには特に注意しましょう。
例えばフレンチやイタリアンでよく使われている「〇〇のポワレ」や「〇〇のアクアパッツァ」といったメニュー名は、その料理の個性や魅力をどれほど伝えているでしょうか?
以前、あるビストロで、メニューブックをメニュー名だけのものから、一品ごとにその特徴を伝えたタイプにしてもらったところ、文字だらけのレイアウトにはなりましたが、料理の注文数が1.5倍以上になり、客単価が跳ね上がりました。
DMを送る前に、お客さんに伝わらない“専門用語”が入っていないかチェックしていただければと思います。
次回は、情報発信に取り組んでいるお店のハガキやメールなどの紹介&解説をしていきます、お楽しみに!
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