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第16話【実況中継】すべてコロナのせい?
今回も『集客UP実況中継』と題し、最近のコンサルティングの中から見えてきた“気づき”をお伝えしたいと思います。このコロナ禍において、悩んでいる皆さんの参考になれば幸いです。
日を追うごとに増す深刻度
今年は、日を追うごとに相談内容の深刻度が増しています。
中には、初回打ち合わせの際、
「どうですか、土屋さんからみて、このお店可能性がありますか?率直に言ってください。」なんていう、思い詰めた質問をされたお店もありました。
また、言葉には出されなくとも、多くの方がそういうお気持ちになっていたかもしれません。
そんな時、私の答えは大抵決まっています。
「可能性があるかどうか、今はまだ判断できません。」と。
判断できない理由
皆さん不思議そうな顔をされます。
『こんなに切羽詰まっている状態なのに、まだ判断できないとは何事か?』
といったところでなのしょうが、たいていのお店は、実はまだ本当に判断のしようがないのです。
言い換えれば、やるべき事がまだほとんどやれていなかった、といったところ。
例えば、
A[お店の“売り”が明確になっているか?]
という、繁盛店を目指すうえでの基本中の基本が、はっきりしていなかったり、
B[来店されたお客さんの連絡先を教えていただき、リスト化する]
さらにそのうえで、
C[利用されたお客さんに定期的にお知らせをする]
といった事をやられていないお店がほとんどでした。
こういった事は、コロナ禍であってもなくても、やるべき基本です。
この他にも、毎月実施すべき棚卸しをやっていないとか、まったくその役割を果たしていない店先の看板とか、全然注文して欲しくなさそうなメニューブックなどなど、指摘していけばきりがありません。
これらの事がきちんとできていて、なおかつ厳しいというお店。これは、本当に重い悩みです。
ただ、私の経験ではそういうお店はほとんど見かけません。大抵どこかに“抜け”や“漏れ”があるものです。(地域に根ざした個店・専門店は特に)
多くのお店は(コロナ禍であろうとなかろうと)まだやるべきことがいっぱいあるはず。つまり、業績不振の原因を【すべてコロナのせい】にしていませんか?ということなんです。
すべてコロナのせい?
もちろん、新型コロナウィルス感染拡大の影響はとても深刻です。まさに非常時です!イートインが落ち込む中、テイクアウトやデリバリー、さらには通販にも取り組んでいくべきと思います。
しかし・・・なんです。確かにそうなんですが、実は、そういう対策で思うような成果が出せないケースも少なくない。あるいはすぐに成果が出るお店と、なかなか成果が出ないお店の差がはっきり出てきています。
深刻度はかなり違いますが、実はこういうことは以前にもありました。
「リーマンショックのせいでお客さんがパタッと来なくなっちゃって・・・」
とか
「道交法の改正で、夜のお客さんガタ落ちです・・・」
とか
「猛暑のせいで、店前を歩く人もめっきり減って・・・」
などなど
すべてを【〇〇のせい】で片づけて、そもそも改善すべき問題を先送りにしてきたお店が結構ありました。
もう一度言います。
今困っているお店の多くは、直面するコロナ対策以外にも(正確にはコロナ対策以前にも)やるべきことがいっぱいあるのです。つまり、まだ打つ手がある、伸びしろがある、と思ってください。
【すべてコロナのせい】にしないで、問題点を分解し、個々に改善していきましょう。
先日、店舗診断(最近はオンラインが多いです)をして色々アドバイスをしたお店があったのですが、それまで手詰まりだと嘆いていた、お店のご主人の一言が印象的でした。
「土屋さん。こりゃーやる事だらけですね。今度は、何から手をつけたらいいかで悩んじゃいますよ。」
ご主人の顔はお話しし始めた時よりちょっと明るくなっていました。
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【土屋先生からの問いかけ】
あなたはいかがでしたか?A・B・Cできていますか?
全部やってなかった⁈ それは良かった(と思いましょう、この際)まだまだやることがいっぱいあります。
【すべてコロナのせい】で片付けないで、一つ一つクリアしていきましょう。
もちろん、今は緊急事態です。今日・明日の数字を作るための手立て(戦術)もしながら、基礎体力作り・儲かるお店作りの基本に取り組んでいただければと思います。
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