第102話 【保存版】顧客リスト収集 実例紹介 その2
先週に引き続き、顧客リスト収集に取り組んでいるいくつかのお店の実例をご紹介していきます。前回「アナログでの顧客情報収集」の話をしましたので、今回は「デジタルでの顧客情報収集」についてお伝えしたいと思います。
デジタルの場合、フォローやお友達追加のような形での収集となりますが、私が聞いている限りでは、デジタルで収集したリストが1,000を超えると、確実な手ごたえがあるようです。(来店客に絞って地道にフォロワーや友達を集めた場合)
ただし、集めたリストの濃さといいますか、リストの質によって、かなりレスポンスは変わりますので、数はあくまで“目安”とご理解ください。
デジタルでの顧客情報収集のケース
その1:愛知の居酒屋 メールアドレスの収集
席数:120 リスト数:4,100
集め方:店内(「QRコード」読込で登録ページ誘導~空メール送信)
リスト収集期間:2年
ほぼ毎週通っている熱心なファンが多いお店だったので、半年で席数の20倍である2,400リストを獲得。その後は、薄いリストになることを心配して、声をかけることをやめました。その代わり、メルマガをプリントアウトしてクリアファイルに保存し、そのファイルをメニューブックと並べて各テーブルに設置。多くの方に手に取っていただけ、その後もじわじわと増加。メルマガは毎週末に1回の配信。居酒屋で週1というのはちょっと多い、と思われるかもしれませんが、売り込みをほとんどせず(年に1-2回)、日々のお店の様子を綴ったメルマガは読み物として人気でした。その反応は高く、配信日に、翌週の予約が殺到するのだそうです。
その2:中部道の駅 Instagramのフォロワー獲得
席数:40(食事コーナー) リスト数:2,000
集め方:食事コーナー各テーブルにQRコード付きのPOPを設置
リスト収集期間:3年
当初は登録ペースが鈍かったので、代表的な投稿内容を紹介(これ結構ポイントです)
3年間毎日投稿し続けていますが、1,500フォロワーを超えたあたりから、「インスタ見ました。」という人が明らかに増え、手ごたえを感じているとの事です。
その3:群馬のラーメン店 メールアドレスの収集
席数:45 リスト数:400 集め方:精算時にメルマガ登録カードを配布
リスト収集期間:半年
先週アナログのリスト収集でもご紹介した群馬のラーメン店のデジタルでの収集法がなかなかスゴかったので、今回詳しく紹介させていただきます。
新規のお客さん中心に、来店者限定メルマガへの登録を促進したのですが、その特典が「次回来店時にギョーザ2人前無料」というものでした。
このお店では2回来店してくれたら、常連化する方が多いそうで、メールアドレスを教えてくれて、再来店までしてくれるのなら、餃子2人前無料でも安いもの、ということでした。2皿無料は確かにインパクトありますが“次回来店時”という条件や、店内のみでの告知展開ということで悪影響はなかったそうです。 普段値引きやプレゼントはやっていないお店でしたので反響は大きく、スムーズにリストが集まりました。
■リスト収集のポイントは“量”より“質”
お店とお客さんの関係が深いと、驚くほどの成果が出る
目標は必要なので“数量”の話をしましたが、繰り返しますが、数というのはあくまで目安です。お客さんとの間で良好な関係が出来上がっていると、驚くほどの好反応が出るものです。
栃木のビストロ
コロナ禍の2020年も2021年も右肩当りで売上をアップさせているという事で、以前このコラムでもご紹介したお店の最新事例をご紹介します。
オープン以来10年近く続けているFacebookへの毎日の投稿を集客の核に順調に売り上げを積み重ねてきましたが、さらにここにきて、もう一段進化した取り組みを行っています。
それは、LINEの活用
常連さんに「電話だと店に居ない時に予約受け付け出来ないのでLINE交換しませんか?」と地道に声掛けをして、今現在200名のリストを収集。
好みなど把握してるお客さんばかりなので、好きそうな食材やワインが入荷した時に不定期で送信しているとの事。(つまり個別対応)反応率はほぼ100%!結果、18席のこのお店の売上はなんと・・・(“文句なしの優良店”とだけ言っておきます)
リスト収集のポイントはまさに“量”より“質”なのです。
——————————————————————-
■土屋先生からの一言
2週にわたって顧客リスト収集の実例を紹介しましたが、いかがでしょうか?お店によって手法は様々ですが、大事なことは同じです。上手くリストが集められているお店は「顧客リストを収集しよう!」というより「あのお客さんともう少し親しくなりたい!」という気持ちが強く出ているお店です。参考にしていただければと思います。
※事務局より
次週はお盆のためお休みとさせていただき、8/26第103話をお届けします。
このコラムへのご意見、ご感想などをお待ちしております。
こちらまでお寄せください→ajimori@clock-work.net
または、味守りプロジェクトFBページまで