第56話 集客UP実況中継―継続は力(前編)

今回はお客さんとの定期的な接触に取り組み、10年で売上を倍にした事例をご紹介させていただきます。

この内容は、今年6月にe-bookで再発売となった私の書籍「25人に1人の店長しか気づいていないお客様の集め方・増やし方」の中で詳しく書いていますが、「味守りプロジェクト」においても公開させていただくことといたしました。長きにわたるコロナとの戦いに、少しでもお役に立てればと思います。

今週と来週の2週にわたって紹介していきたいと思います。

そのお店は高級和食店。実は高客単価の和食店というのは、今一番苦戦している業種の代表格ともいえます。このお店も、一時は危機的といっていい経営状態でした。

創業50年、地元ではなかなかの有名店です。地域の中小企業経営者を数多く顧客に抱え、バブル期には、客単価1万円超えの高級店にもかかわらず、1日3回転するなんてこともあったそうです。

しかし、バブル崩壊後、ジリジリとお客さんが減少し、気が付くと売上は、好調時の半分ぐらいにまで落ち込んでしまいました。常連さんにもらった名刺を頼りに、調べてみるとなんと「得意先の8割くらいが潰れていた」そうです。

『このままではウチも・・・』危機を感じたご主人は、何とかしようと、試行錯誤しながら色々取り組んだそうですが、成果はイマイチ。

そんな時に、私のメルマガを読んでいただいたのをきっかけに、ほどなくして集客UP塾通信講座を受講。

結果、私が事あるごとにお伝えしている【小さなお店の繁盛の法則】に取り組んでいただくことになったのです。

繁盛の法則には

①お店のブランド化

②お客さんとの定期的な接触

という二つの法則がありますが、このお店は、地元では名の通った名店でしたので、①についてはすでに強みをお持ちでした。

そこで徹底して取り組んでいただいたのが、②お客さんとの定期的な接触 

今回はまず、どうやって顧客リストを収集したのか、について詳しくお伝えしたいと思います。

「お客さんとの定期的な接触」と言っても、今時はSNSやブログ、メルマガ

といったデジタルの情報発信ツールや、はがきや封書のようなアナログの情報発信ツールなど、様々な方法があります。

ですが、このお店の客層は60代以上がメイン。まだ今ほどSNSもスマホも普及していない時でした。選択肢はひとつ。アナログでの情報発信です。

そのためにはまず、顧客リストの収集が必須。このお店はアンケートを使って、顧客リストの収集を始めました。

しかし、ご主人も「自分もお酒や食事を楽しんでいる時にアンケートを書くのは嫌い」と言うだけあって、情報収集にはいろいろと気配りされていました。

まず、お客さん全員にアンケート依頼はしません。

「茶碗蒸しは熱すぎませんでしたか?」など、何気ない会話を重ねていくことで、ある程度関係作りができたら、それからアンケートをお願いするというスタイル。この方法だと9割以上の方に快く書いていただけたそうです。

ほとんど断られないので、ストレスもなく、最初は消極的だったスタッフもだんだん前向きに取り組んでくれたそうです。

これは、リスト収集に成功している他のお店でも同じです。早く顧客情報を集めたくて、1日で何十人ものリストを集めようとすると大抵失敗します。

1日1人でも1組でもいいので、毎日地道に集めていくことが、成功につながります。コツコツと日々積み重ねていくことで、3か月・半年・1年と徐々に質のいいリストが集まってくるものです。

さらにこのお店では、食べ物の好き嫌いや、趣味、好きなお酒、記念日、どうしてお店を知ったか等々を会話の中から拾っていって、後で顧客リストに追加し、いわゆるお客さまカルテづくりをしています。これは後々の情報発信に非常に役立ちます。

アンケートの対象は初来店のお客のみ、としています。何度も聞くことはしません。記入をお願いするのは、デザートを食べ終えたタイミングがベスト。

住所やお名前以外に「誕生日」や「ご家族の記念日」「食べられない食材(アレルギー含む)」といった事もお聞きします。

これまでに集めた顧客リストは6000名以上!まさに継続は力。危機に瀕していたお店は見事立ち直りました。

具体的にどんなDMをどんな方法で送ったのかについては、次週で詳しく紹介したいと思います。


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